痔には「いぼ痔(痔核)」、「切れ痔(裂肛)」、「あな痔(痔ろう)」があります。
日本人の3人に1人がかかっていると言われるほど、痔はなじみ深い病気です。

痔には「いぼ痔(痔核)」、「切れ痔(裂肛)」、「あな痔(痔ろう)」があります。
日本人の3人に1人がかかっていると言われるほど、痔はなじみ深い病気です。


肛門の出口にえんどう豆ぐらいで丸くふくらみ、痛みがあるものを外痔核といいます。
早い時期であればほとんど薬で治癒しますが、腫れや痛みの強い場合は外来で血栓除去術を行うことがあります。
入院の必要はありません。

肛門の粘膜下には静脈がたくさん集まったクッションの部分があり、この部分が排便時の「いきみ」等でふくらみ、いぼ状になったものを内痔核といいます。
内痔核も程度があり、その治療は保存的治療が基本ですが、効果が得られなく脱肛(痔核が排便時に脱出してしまうもの)が続くような時は、外来処置(注射療法、ゴム輸結紮(けっさつ)療法)を行います。
さらに効果が無く生活に支障をきたす時は、入院手術を選択することになります。
手術にもPPH手術(3〜5日間の入院)や痔核結紮(けっさつ)切除法(約7〜10日間の入院・加療)と、その状態によって治療方法も変わってきます。
| いぼ痔(痔核)の症状 | いぼ痔(痔核)の治療法 |
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固い便をいきんで出したりすることが原因で、便秘がちな方、特に女性に多くみられ、排便時に紙につく程度の出血や痛みが初期の症状です。
早いうちであれば排便のコントロールでほとんど良くなってきますが、繰り返しているうちに外科的処置が必要となってきます。
おしりの括約筋の緊張が強く、保存的療法で治癒しない場合には、外来手術として内括約筋切開術を行います。しかし、さらに慢性化してくると切れ痔部分が潰瘍になり、肛門が狭窄を起こし、排便の度に激痛が起こるようになってきます。
このような状態になってくると裂肛根治手術、肛門狭窄形成術(約7〜10日間の入院・加療)を行うことになります。
| 切れ痔(裂肛)の症状 | 切れ痔(裂肛)の治療法 |
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下痢等が続き、肛門小窩で炎症を起こし、さらに進んでくると化膿し、肛門周囲腫瘍と呼ばれる膿の溜りができます。
おできの腫れのようにズキズキと痛みがあり、熱を伴ってきます。その化膿した腫瘍が肛門周囲の皮膚に自壊するか、切開排膿されると膿が出て、肛門小窩と排膿部に膿の管が形成されるのが痔ろうです。
浅い痔ろうであれば日帰り手術が可能ですが、膿の管が単発で、括約筋の間を走行しているタイプのものはろう管くり抜き術(約10〜14日間の入院)を、さらに膿の管が深く複雑に走行している重症例は、術後の肛門機能を温存させる目的で、シートンを用いる切開開放術(14日間以上の入院)を行う根治手術を要します。
| あな痔(痔ろう)の症状 | あな痔(痔ろう)の治療法 |
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| 直腸脱 | 肛門を支える筋肉のしまりが悪くなり、直腸の筒状の粘膜が全周性に5〜10cmも脱出する状態。 |
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| 直腸粘膜脱 | 直腸脱が全周性に脱出するのに対して直腸粘膜脱は一部の粘膜が脱出する状態。長く立っていたり、夕方になると直腸が下がってくるように感じる。 |
| 直腸膣壁弛緩症 (レクトシール) |
出産や便秘が原因で直腸膣隔壁が弱くなり、特に高齢になると排便時にふくらんだ直腸が膣内にせり出してくる状態。 |
| 肛門掻痒症 | 肛門周囲に掻痒をきたす疾患 病変を伴わない特発性のものと湿疹等を伴う続発性のものがある。 |
| 尖圭コンジローマ | 肛門周囲の皮膚から肛門内に約2〜5mm大のイボが多数できる病気。 ヒトパピローマウィルスの感染症で性行為によって感染することがある。 |
| 扁平コンジローマ | 尖圭コンジローマに似ているが会陰から肛門部にできる二期の梅毒の扁平皮膚疾患。 |
| 殿部膿皮症 | 肛門周囲の皮膚の汗腺や皮脂腺に細菌が感染し膿が出る状態 痔ろうを合併していることが多い。 |
| 毛巣洞炎 | 肛門後方の仙骨部を中心に炎症を繰り返し難治性膿瘍を形成する状態。 膿瘍内に毛髪を含むことがある。 |
| ホワイトヘッド肛門 | 過去のホワイトヘッド手術という痔核根治術後に肛門狭窄、粘膜脱、肛門機能不全などの後遺症が発生している状態。 |


食生活の欧米化等によって大腸、直腸のがんが増えてきています。現在日本では10万人あたり70人ほどの率で罹患しています。
肛門から出血があると90%以上は痔による出血ですが、稀に大腸、直腸に存在するポリープや、がんからの出血することがあります。おしりの痛みの無い出血の場合は要注意です。
また最近排便の調子がおかしくなった、便秘がちや下痢気味になってきた等の症状の時は、自ら「おしりの病気」と診断せずに専門医を受診することをお勧めします。
最近、便が出きらないとの訴えで受診された方に直腸上部の半周を占める腫瘍を認めました。

大腸がんは腸の内側の粘膜から発生し次第に深部に向かって進んできます。主にがんの深さ、浸潤の程度によって0-IVにステージ分類されます。
粘膜内にとどまるものはステージ0のいわゆる早期がんで、5年生存率は100%です。さらに進んで大腸壁内にとどまるものはステージI、IIで5年生存率は約90%です。
早期に発見、治療すればほぼ治るといって良いでしょう。

大腸がんは早期の場合ほとんど症状がありません。
痛みが無いのにおしりから出血がある場合は当然ですが、検診で便潜血反応が陽性になった時、便が黒っぽい、最近下痢や便秘を繰り返す、おなかが張るなどの症状が現れた時は大腸内視鏡検査をお勧めします。
粘膜内がんや粘膜下に一部及んでいるだけのがんは内視鏡での治療が可能です。
ポリペクトミー、EMR(内視鏡的粘膜切除術)、ESD(内視鏡的粘膜下層剥離術)といった方法です。






心と体にストレスがかかると、交感神経が緊張して血管が収縮します。血管が収縮すると血行障害による痛み、こわばり、しびれ等が生じて、それがまたストレスになります。
これが「痛みの悪循環」と呼ばれるサイクルで、原因が分からない痛みの多くが、このようなメカニズムで繰り返されています。
当院では「漢方薬」を用いた東洋医学的治療や「リハビリテーション機械」を用いた物理療法、栄養指導等の保存的な治療で痛みに対して取り組んでいます。
術後は少なからずベッドの上で安静を強いられますので、入院中の肩こり、腰痛等にもイオン治療器や低周波治療器による治療を行っています。