おしりにe食生活〜管理栄養士から〜

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管理栄養士からのワンポイントアドバイス

痔の予防・治療には、便秘を改善し正常な便通を常に維持することが大切です。
食物繊維の多い食品を食べるなど、食事の工夫と腹筋の運動で便秘を防ぐことが望まれます。
強くいきまなくてもスムーズに排便できて、トイレにいる時間が短時間ですむような排便リズムを作りましょう。

逆に下痢になりやすい方は、頻繁に排便することにより肛門周囲が腫れて痛み、痔ろうの原因となります。
下痢が続くこともおしりを悪くしますので要注意です。

便秘の種類
常習性便秘・痙れん性便秘・弛緩性便秘・直腸性便秘
  • 便意は強く、腹痛を伴うのに出る量は少量で、うさぎのふん状のころころ便。
  • 便秘と下痢を繰り返すこともある。
  • 残便感、食欲不振、頭痛、疲労感、食後に左下腹部痛を訴えることも。
  • ストレスや過労などが原因。
  • 若年者に多い。
  • 便意はあるが、おなかがはってくるしい。
  • 膨満感、イライラ、頭痛、微熱、食欲不振などを伴うこともある。
  • 食物繊維不足や便意のがまんなどで習慣化。
  • あまり硬くない便。
  • 腹筋の弱い高齢者ややせ形の女性、運動不足の人に多い。
  • 最も多いタイプ。
  • 直腸まで便が下りてきているのに、便意がおこらない。
  • トイレのがまん、浣腸の繰り返しなどが原因。
  • 大きく、ころっとしたかたい便。
  • 若い女性に増えている。
便秘予防の食生活ポイント

○ タイプによって違う、食事の仕方に注意!

<弛緩性、直腸性便秘>
  • 腸を刺激する食事
  • 食物繊維と水分摂取
  • 3色の食事をきちんととる
  • 朝1杯の水
  • 適量のアルコールはOK
<痙れん性便秘>
  • 腸への刺激を抑えた食事
  • 水溶性食物繊維と水分の摂取
  • 3食の食事をきちんととる
  • 避けたい食品
    (消化が悪いもの、冷たいもの・熱すぎるもの、脂肪の多いもの、香辛料、アルコール、カフェイン、炭酸飲料)

○ 食物繊維で快便を目指そう!
食物繊維は水分を吸収してスポンジのように膨れあがるので、便のカサを増やしてやわらかくし、でやすい状態にしてくれます。
食物繊維には、「水溶性食物繊維」と「不溶性食物繊維」があります。

水溶性食物繊維 ・・・ 腸内の善玉菌を増やし、腸内細菌のバランスを整えます。水に溶けてゼリー状になり、不溶性以上にふくらんで便のカサを増やします。
不溶性食物繊維 ・・・ 水に溶けないまま水分を吸収してカサを増やし、大腸を刺激してぜん動運動を活発にする働きがあります。

※痙れん性便秘の人は強い刺激を防ぐため、不溶性食物繊維の摂りすぎに注意しましょう。細かく切ってやわらかく煮込む、よくかんで食べるなどの工夫で腸への刺激が弱まります。

食物繊維で快便を目指そう!
食物繊維で快便を目指そう!

○ 食物繊維で快便を目指そう!
間食をする場合も、時間を決めてとりましょう。

○ 朝、コップ1杯の水で腸が目覚める!

朝、コップ1杯の水で腸が目覚める!

牛乳や野菜ジュースもgood。
※痙れん性便秘の人は、お茶かホットミルクに。
水分を取ることは大切です。朝以外にもこまめにとりましょう!
食事にはスープやみそ汁を必ずとり、10時・15時・入浴後にティータイムを。

早起きして、朝食をしっかりとろう

○ 早起きして、朝食をしっかりとろう
朝は余裕をもって起き、朝食をしっかりとりましょう。
オススメは、具だくさんのみそ汁(パンならスープ)、フルーツヨーグルト。
簡単に食物繊維と水分がとれます。夜のうちに準備すれば、
忙しい朝でも大丈夫!

○ 便意はがまんしない!
小さな便意ものがさずに、必ずトイレに行きましょう。

主食はめん・パンより、ごはんを

○ 主食はめん・パンより、ごはんを
まずは主食をごはんに。
胚芽米や玄米にかえると、効率的に食物繊維がとれるのでオススメです。
(※痙れん性便秘の人は、やわらかく炊いたごはんに)

○ 生ではなく、温野菜で食物繊維をたっぷりと
生ではたくさん食べられません。
ごはんにプラス、野菜・豆類・海藻・きのこなどを組み合わせて、
スープ、煮物、炒め物などを取り入れましょう!

○ 豆のおかずと海藻は、毎日とりたいバランス食品

豆のおかずと海藻は、毎日とりたいバランス食品

豆腐や納豆をはじめ、大豆やあずき、そら豆、枝豆、グリーンピース、
ゆばやおからなどの豆類は、高食物繊維、高栄養食品!
(※痙れん性便秘の人は、消化の良い納豆がおすすめ)
ひじき、こんぶ、わかめ、のりなどの海藻類も食物繊維が豊富なうえ、
カルシウムやミネラルがたっぷりのバランス食品です。

ヨーグルトで腸内環境を整える

○ ヨーグルトで腸内環境を整える
善玉菌を増やし体の免疫力を高める、消化吸収を助ける、
腸内の悪玉菌を抑えるなどの働きで、腸内を元気に保ちます。

○ 適度な油も、便のすべりをよくします。(※痙攣性の人は控えめに)

○ にんにく、りんご、バナナも整腸効果大!

にんにく、りんご、バナナも整腸効果大!

にんにく ・・・ ビフィズス菌を増やす、腸のぜん動運動を高める
りんご ・・・ 整腸作用にすぐれていて、下痢にも便秘にもよい
その他 ・・・ バナナやキウイなどのフルーツは食物繊維が豊富

まだまだある!便秘解消パワー

○ まだまだある!便秘解消パワー
プルーン、アロエ、ごま、ドライフルーツ、いも、かぼちゃ、オリゴ糖・・・

○ 便秘を悪化させる食品

  • 渋いお茶、ココア、しぶ柿、赤ワイン。
    多量のタンニンが便秘を悪化させます。
  • 肉類に偏った食事。
    消化吸収が良いため便の量が減少し、大腸のぜん動運動が弱くなります。
適度な運動や、腹部マッサージも有効です。

○ 適度な運動や、腹部マッサージも有効です。
★おなかぐるぐるマッサージ

1.仰向けに寝たまま腰の下に枕などをあてて、お腹の筋肉を伸ばす感じで上下に伸びをします。

2.親指を除く4本指で、おへその周りを時計回りに、約30回ゆっくりと軽くマッサージします。

○ 充分な睡眠と、ストレス解消も大切です。

★まず、最低2週間は続けてみてください。
効果がでない時は、やりかたをもう1度見直しましょう。

便秘予防レシピ
下痢の種類

<慢性下痢>

機能性下痢

機能性下痢

精神的な影響や不規則な生活などによる腸のトラブルで起こる下痢。

過敏性腸症候群

不安や緊張、過労などの心身のストレスから自律神経のバランスが崩れて起こる。
腹痛や腹部の不快感を伴う下痢が続いたり、便秘と下痢が交互に続くこともある。
ストレスの解消、食事の改善がポイント。

病気による下痢

病気による下痢

腸の病気や他の内臓疾患などが原因で起こる。原因疾患の治療が最優先となる。

大腸がん、大腸ポリープ 潰瘍性大腸炎

症状で一番多いのは血便。ついで便秘や下痢といった便通異常がある。早期のものは症状が無いので、大腸の定期健診を心がけて。

大腸の粘膜に炎症が起きる病気。若い世代に多く、長い年月にわたって下痢と腹痛が続く。粘液や血液の混じった下痢便が特徴。

クローン病 その他の病気

消化管のどこにでも粘膜のただれや潰瘍ができる難治性の病気。腹痛と下痢から始まり、やがて発熱、血便、貧血なども見られる。

吸収不良症候群や、肝臓病、糖尿病、アレルギー性疾患、泌尿器の炎症、神経性疾患などがあっても下痢に。

<急性下痢>

感染性下痢

細菌やウイルス、原虫に感染して起こる下痢。一刻も早く医師の手当てをしないと命の危険もあるので、下痢と共に発熱、腹痛がある時はすぐに病院へ。

食中毒 赤痢

水様便に血液が混じったり、激しい腹痛、発熱、吐き気などを伴う。

粘液や血液が混じった下痢便、激しい腹痛を伴う。潜伏期間は1〜4日。

風邪 コレラ

風邪のウイルスによって腸の粘膜が炎症を起こし、下痢を引き起こす。

激しい下痢と嘔吐で、数時間で強い脱水状態に。潜伏期間は2〜3日。

非感染性下痢

暴飲暴食や寝冷え、特定の食品に対するアレルギー反応などによって起こる。
発熱は無く突然の腹痛と下痢が特徴。脱水がひどくなければ、なるべく下痢止めは使わない。

アレルギー性の下痢 食事性下痢

サバやえび、かになどの魚介類や卵など、ある特定の食品を食べることで下痢を起こす。一度アレルギーテストを受けておくと安心。

アルコールや脂っこい食事は便をゆるくする働きがあるため、大量にとることによって下痢を引き起こす。暴飲暴食でも下痢に。

乳糖不耐症下痢

非感染症下痢

牛乳に含まれている乳糖を分解・吸収するためのラクターゼ酵素が欠乏したり、不十分な人は下痢を起こす。

下痢時の食生活ポイント
急性下痢には水分補給!

◆ 急性下痢には水分補給!
〜すりおろしりんごもおススメ〜

突然下痢を起こした場合、脱水症状を起こさないように、水分補給をすることが大切です。「飲んだだけ出てしまうから」、と飲まないのは間違いです。
ひどい下痢の時は1〜2日間絶食して胃腸を休めます。そして、薄い番茶やぬるめの水などを少しずつ、何回も飲みましょう。

またりんごには、便を適度な硬さに固める働きがあるため、すりりんごがおススメです。
下痢が落ち着いたら、お粥などのやわらかく消化のよいものから食べましょう。お酒や冷たい物、香辛料や脂っこいもの、繊維の多い野菜は避けてください。

慢性下痢はバランスのよい食事で退治

◆ 慢性下痢はバランスのよい食事で退治
〜消化の良い食品選びのポイント〜

過敏性腸症候群をはじめ、慢性下痢の人は体力低下を防ぐために、腸をいたわりながら栄養を十分に確保する食生活を心がけることが大切です。ポイントは、腸への刺激が少なく、消化のよいもの、栄養価の高い食品を選ぶこと。そして、よく噛んで食べることです。

主食 ・・・ やわらかいごはん・うどん・白パンなどが◎
芋類 ・・・ 里芋・じゃが芋は◎、さつま芋は腸内で発酵しやすいので×
たんぱく源 ・・・ 卵・白身魚・豆腐・脂肪の少ない鶏肉・やわらかい赤身の牛肉などが◎
脂肪の多い魚や肉類・そのままの形の豆類は消化に悪いので×
果物 ・・・ りんご・バナナ・フルーツ缶詰は◎
刺激の強い柑橘類・消化に悪い柿・パイナップルは×
野菜類 ・・・ かぼちゃ・人参・大根・ほうれん草の葉の部分などをやわらかく煮る、蒸すなどの調理法で◎
ごぼうや竹の子・蓮根・コーンなどの繊維の多いものは×
過敏性腸症候群は、刺激物・食物繊維の摂りすぎに注意!

◆ 過敏性腸症候群は、刺激物・食物繊維の摂りすぎに注意!
〜休日は趣味やスポーツでストレス解消〜

腸の働きが過敏になっている過敏性腸症候群の場合特に、脂っこい料理や辛いもの、繊維の多い野菜、アルコールや炭酸飲料などは制限しましょう。ただし、お酒は心理的な緊張を和らげる働きもあるので、少量なら良いでしょう。カフェイン飲料も同様に、薄めのコーヒーやミルクたっぷりのカフェオレ・ミルクティーなどにするとよいでしょう。

また、何か気分転換になる趣味をお持ちですか?

また、何か気分転換になる趣味をお持ちですか?
日頃の緊張を和らげることは症状の改善に役立ちます。
映画や音楽、スポーツやドライブなど、好きなことをする時間を作るとよいでしょう。

プロバイオティクスと腸内環境

人体の中で消化管は、口腔から大腸まで、生命を維持するために必要な栄養素を体内に取り込む、最も基本的な臓器です。
生活習慣の悪化、心身のストレスやバランスの悪い食生活は、胃腸の病気を引き起こす大きな要因となります。
胃腸を快適に保つためにはまず、規則正しい生活習慣と食事を心がけましょう!
そして、「プロバイオティクス」や「プレバイオティクス」の摂取により、腸内細菌叢をコントロールし、便秘や下痢、過敏性腸症候群などの改善効果が期待できます。

プロバイオティクスとは
「消化管内の細菌叢を改善し、人体に良い影響を与える生きた細菌」
ビフィズス菌・乳酸菌・納豆菌などの生菌製剤、ヨーグルトなどの発酵乳



整腸作用、抗感染作用、炎症性腸疾患の抑制作用、免疫調整作用、
抗アレルギー作用、抗癌作用、コレステロール低下作用などの報告あり

生きた菌だけではなく、菌自体に良い効果があるものもあり、死んだ菌もプロバイオティクスに含める考えもあるようです。

プレバイオティクスとは
「大腸内で有益菌の増殖を促進し、有害菌の増殖を抑制することにより、人体に良い影響を与える難消化性の食品成分」
日本では、8種類のオリゴ糖と3種類の食物繊維が特定保健用食品の成分として認可。
フラクトオリゴ糖、ガラクトオリゴ糖、ラクチュロース、大豆オリゴ糖、
乳果オリゴ糖、キシロオリゴ糖、イソマルトオリゴ糖、ラフィノース、
難消化性デキストリン、ポリデキストロース、グアガム分解物

腸内細菌は腸管免疫と深く関与しているだけでなく、全身にも作用しており、全身の疾病予防効果も期待されています。

保健機能食品をご存知ですか?? 消費者庁許可 特定保健用食品

1.特定保健用食品・・・体の生理学的機能などに影響を与える保健機能成分を含む食品として、国の認可を受けたもの。

2.栄養機能食品・・・1日当たりの摂取目安量に含まれる栄養成分量が、国が定めた上・下限値の規格基準に適合している場合、その栄養成分の機能の表示ができる。機能の表示と併せて、定められた注意事項等を適正に表示しなければならないが、国への許可申請や届出は必要無い。

一般に販売されているプロ(プレ)バイオティクス商品を一部ご紹介します。

乳酸菌飲料 発酵乳・その他

植物性乳酸菌でできるぬか漬け・納豆・味噌なども酸に強く腸まで届くプロバイオティクス食品です。しかしこれらはあくまでも食品ですので、薬のような即効性はありません。
「毎日続けて摂取することが大切です。」
人によって合う商品、合わない商品がありますので、最低1週間まずは試してみましょう!
効果が実感できたものを毎日続けると良いですね。